午前10時、ルンラヤ村の約束の場所に到着。

約束の時間どおり集まっていたのは、ラモスさんと数人、それと酔っぱらいのおじさんだけだった。

まわりを見るとルンラヤ村の日常が見渡せた。

こりゃ、集合はラテンタイムかなぁ・・・演奏が始まるまで数時間待たされるのを覚悟しだしたら、それでも15分後には楽器や衣装をつけた村人たちで騒がしくなってきた。

カントゥという音楽は、以下の3種類の楽器で演奏される。

・チニスコ:大きなトライアングル

・コルテサ:大木をくりぬいて作った大きなタイコ

・シーク:6種類の大きさのサンポーニャ。それぞれに、イラとアルカのパートがあるので計12人で吹く。

シークの長さは元々は1種類だったとされているが、現在では村によって違いがあり、杉山さんが確認しているところでは3種類あるという。

ルンラヤ村では3種類すべてのゲージを使用していて、その時々で吹き分けているそうだ。

3種類のゲージは、以下の通り。

ニーニョコリン村タイプ:4度音程のハモリ

キアバヤ村タイプ:5度音程のハモリ もともとはすべてこのタイプだったとされる

チャリ村タイプ:5度音程のハモリで、キアバヤ村タイプよりも全音高い

チニスコをたたくスティック。厚さ5mmほどの鉄製。