石版画工房日記-2
カラーリト(多色刷り)その10

             
2010.3.5.
大きな版の続き。
「べんがら」を買ってきた。何に使うかというと、
下絵を石にトレースするときに、紙の裏に塗る(「はたく」って感じ)
脂気がないので版にはならず、はっきりとした朱色で下絵が見やすい。
べんがらをアルコールで溶いてロール紙に塗って乾かすと、
脂気のないカーボン紙ができあがる。
普通のカーボン紙は脂気があるので描いた下絵まで版になってしまう。
下絵を写し、製版。
      
またまた新兵器「アラビアガム液」
液状のアラビアゴム(たぶん防腐剤入り)で、腐らない。
固形のアラビアゴムの水溶液では、すぐに水に溶けないし、
また一週間置いておくと腐ってしまうし、で、困っていたのだ。
もともとは金属版の製版に使うもので、
汚れ落とし効果のあるH液も入っているようだから、
薄くて微妙な絵の場合、使いすぎると、
もしかしたら飛んでしまうのかもしれない。
        
あくび猫3版目(墨)完了。
茶色バージョン
グレーバージョン
           

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