ラテ本14(有名人や芸能人の紀行文)

「グアテマラの弟」片桐はいり著(幻冬舎)
装幀がかわいらしいのと、タイトルが何やら気になり著者名を見ずに買い、この女優さんとグアテマラが何のつながりがあるのかも全く知らずに読んだ。遠く離れた家族間の、気を遣いながらもほのぼのした感じがどことなく通ずるものもあり、読後感がとても良い本だった。

「キューバでアミーゴ!」たかのてるこ著(幻冬舎)
この人の旅行記シリーズはどれも好き。やっと中米まで来たか〜って感じ。
旅先でやたらと家に招待されたり恋に落ちたりしているので、一見危なっかしい女だな〜と思いがちだけど実は意外と慎重なんじゃないかな。事故に遭ってないのは運だけではないはず。本当はきっと、コミュニケーションにもっと時間がかかっているのを文章では省略しているのでは・・・と自分が漫画を描く感じで想像するんだけど。それはさて置き「ラテンな国なのに社会主義」という相反するイメージを持つキューバという国の謎部分をも、うまく受け止めてるな〜と感心した。

「トイレのない旅」星野知子著(講談社)
この本の出た当時「え〜?女優さんがこんなタイトルの本出していいの?!」ってかんじだった。内容はトイレの話しばかりではなく、注目されはじめたばかりの「シカン」の発掘現場にも行ってたりして、それなりに楽しめる。(島田泉氏もまだ若い!)。前半の三分の一がペルー、あとはシベリア、中国。
タイトルに「トイレ」があるばっかりに、目次に「黄金色の山麓」の文字を見つけ、変な想像してしまったのは私だけではないはずだ!!

「ナスカ 砂の王国〜地上絵の謎を追ったマリア・ライヘの生涯」
楠田枝里子著(文芸春秋)その後、文庫本にもなった
著者が有名人なのでここに入れたが、かなり読み応えのある本。マリア・ライヘの、まさに「生涯」をここまで書いた人は、専門家にもいなかったのでは?

もどる