ラテ本16(南米で働いた人の本)

紀行編がいっぱいになったので移動しました〜

「エクアドルの空」鴇田祐美 著(東洋出版)
エクアドルに青年海外協力隊(日本語教師)で行った若者。淡々と描写している感じがして最初のうちは面白みがないなあと思ったが、自分の意見をウルサすぎない程度に折り込んでいるのに気付き、好感が持てた。貧困・犯罪・習慣色々、ペルー・ボリビアと共通することは多いが、気候はなんとなくエクアドルの方がすごしやすそうな印象を残す。
      
「ドクトール・ビエホの ボリビア物語」瀬尾幸 著(ゆみる出版)
ボリビアの日本人村に住んだ医者の体験記。一見ハチャメチャ(死語?)な南米人の暮らしっぷり。その背後に見え隠れする、貧しさゆえの辛い決断なども、しっかり観察されている。
        
「南米いけばなの旅」福島加寿美 著(潮出版社)
82年に南米各地(ペルー、ボリビア、チリ、ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ)を国際交流基金により生け花デモンストレーションをして回った体験記。82年といったら、まだまだ南米は「危険がいっぱい!」と脅かされ(いや、マジで危険だったかも?)た頃だ。度胸ある人だなあ。でも素直に楽しめる本。
        
「ラパスの青い空」下村泰子 著(福音館日曜日文庫)
協力隊やNGOで海外に行く人には、元々その地域に興味があった人と、たまたま派遣された人とがいる。また、医療や農業などの専門的な知識があって行く人と、とくに資格は持ってない人とがいる。著者はいずれも後者で、意外にこういう人の書く物は先入観がないから驚きに満ちていて、素直で読みやすい。
とくにホームステイ先で見た先住民差別に関して、著者はずいぶんと心を痛めている様子が「ちょっと大げさなのでは?」と思ってしまう私は、すっかりスレてしまっているのかも。。。。初心に帰ろう。。。

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