〜日記のようなコーナー〜
水不足でほぼ全滅した山小屋菜園のキュウリ。
こんなのが生っていた。ヤケになったのか?

     
2009年9月4日
堀内誠一さんの回顧展
         
先月行ったのに書き忘れていた(もう会期が終わっちゃうな〜)
世田谷文学館に「堀内誠一 旅と絵本とデザインと」を見に行った。
絵本好きの人には「ぐるんぱのようちえん」で知られているが、
出版業界ではブルータス等雑誌のアートディレクターとして、
カリスマ的な存在であったが、20年ぐらい前、
まだ50代で病気で亡くなってしまった。
        
その堀内さんと、一度だけ電話でお話したことがある。
新雑誌の創刊のため新人のイラストレーターを捜しているとのことだった。
この展覧会を見て思い出した。そうそう!「Weeks」だった。
(半年ぐらいで廃刊になったが、当時は新しい雑誌が出ては消えていたなあ。)
で、その頃私は短大の先輩であるデザイナーさんのお宅でアシスタントをしていて、
葛飾区の安いアパートから、お洒落な町・下北沢まで通っていたので、
通勤時間ばかりかかって、バイト代はものすっごく安くて、
しかし、なにしろ、ほら、「勉強になるから」と、
がんばっている20代の若者であったのだよ。
      
と同時にかねてからの投稿オタクは続いていて、
プロレス雑誌やテレビ雑誌にイラストや漫画を投稿してはテレフォンカードなどをもらって、
電話のないアパートでは貴重な通信手段としていた。超実用的だった。
そのうち、賞品は何ももらえないんだが、出すと必ず載せてもらえる、
要するにビンボーな小雑誌、もしくは同人誌、
に顔を出すようになり、何かイベントがあるとそのページのイラストを任されるようになった。
その雑誌も、久しぶりに名前を思い出した「Edi」というのだったが、
(検索してみたら古本屋さんのサイトで見つけた。懐かしかった。
 http://homepage2.nifty.com/comiccat/magazin/edi.htm)
編集者を目指す若者達に向けた同人誌、という相当マニアックなものだった。
      
Ediの編集長の名前がどうしても思い出せないが、
今思えば「金はないが意外とコネがある」人物だったんだなあ。
その人の紹介で、堀内さんから連絡をいただき、数点のイラストを送り、
確か1カットだけ「Weeks創刊号」に載った。
そして「また描いたら見せにいらっしゃい」と言って下さった。
数日後、何点か描いたので電話をかけると、入院されたとの事。
それからまた数日して、新聞か何かで堀内さんが亡くなったことを知った。
      
もしも堀内さんが快復されていて、もっと絵を見ていただいたなら・・・?
もしも私がもっと大胆にコネを使ってマガジンハウスなりに持ち込んでいたなら・・・?
       
それは無いかな〜〜。
今でもそうなんだが、私は自分の絵にあまり自信がないし、
漫画だって、だいたいマニアックでウケそうにない内容だったし、
偏屈だから「これを描けばいいのに」と人が言うようなのが描けないし。
また、当時は「編集者」「デザイナー」「イラストレーター」「作家」が完全分業だと解っていなくて、
自分が、その中のどれになりたいのか解らなかったのだ。
そうこうしている内にお金にも困り、印刷業界では裏方中の裏方、版下屋に就職してしまった。
         
だが堀内さんの回顧展を見るうちに、
堀内さんは、その「編集者」「デザイナー」「イラストレーター」「作家」すべてをやっていた。
旅行にも出かけ、たくさん旅行記も書いていた。
それも自然とそうなっていたようだ。どれかを選ぶ必要はなかったのだ。
           
でもって、全然違う道に進んでしまったと思い込んでいた私も、
あいかわらず絵を描いているし、ひょろっと旅行にも行っている。
後を追っかけているつもりは全く無いのだが。
ただ何だか、今回の展覧会を見て、こんな感じで良いか〜。と楽な気分。
若い頃のあせりや後悔が全部ふっとんでしまった。
           

     
2009年9月1日
水源
         
山小屋で使っている水は、川から引いている。朝一番で水源掃除に行った。
水源は山小屋から10分ほど登った(けっこう急なのでキツイ)沢の途中にある。

金属部分が水の取り入れ口。
フィルターになっていて枯れ葉などは入りにくくなっている。
その金属フィルターを取り外し、底にたまった細かい砂をデッキブラシでかき出す。

掃除終了満足の図。
          
本日の重機萌え。
ショベルカーの先っぽが物を挟める形になっていて、
それで木を挟んでおいて電気ノコで根元を切り、木は切り倒さずに持ち上げてどかす。
さらに、写真には撮れなかったが、何本か横にたまった木をまとめて移動する時には、
手で小枝を集めて、トントンと下を揃えるようなしぐさ(?)をする。
        
重機は見飽きないが、しかし工房の真裏の光景なんだな〜。
すぐ裏にリニア工事資材の運搬トラックのための橋を架けるそうで、
木が次々無くなって山が裸ん坊になり、工房の窓から丸見えなのである。
           

             
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