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けんたろう窯

      

     

窯主 木村健太郎 プロフィール

     

1961年 東京生まれ

アンデスの音楽フォルクローレを日本語で歌うグループ「パパ・サラ」で鍵盤楽器を担当。その他の主な活動に、俳優の故山谷初男氏の歌の伴奏を20年、ケーナ奏者Masahikoに楽曲提供などがある。

1998年 37歳 アンデスの村々に伝承される音楽を聴きに、以後7年に渡りペルーとボリビアへの旅を繰り返す。→アンデス旅行記

2006年 45歳 「アンデス村祭り隊」を率いて横浜パレード参加や、代々木公園野外ステージで「アンデス村祭りコンサート」を主催など、以後8年間活動。

2008年 47歳 アンデスの人々のような自然に囲まれた生活に憧れ、山梨県上野原市の山奥の一軒家を借りて、東京の自宅と行ったり来たりの2拠点生活を開始。

2012年 51歳 耐火レンガを組んで灯油窯を自作し、自分で使うための食器を、独学で焼き始める。

2018年 57歳 フィンランドの陶芸家ルート・ブリュックの作品に心動かされ、陶板の制作を始める。

2021年 60歳

グループ展:「ラテンアメリカ探訪アート展 Nosotros4」→出演したPR映像、「第3回3コマ童話展」、「スクエア25 26th」


2022年 61歳 

個展:ギャルリーソレイユにて「木村健太郎 作陶展」

公募展:国立新美術館にて「第47回秋耕展」奨励賞受賞

グループ展:「高井戸寅神社の宝物展」、「高井戸くまだらけ展」、「ラテンアメリカ探訪アート展 Nosotros5 Sol y Luna」、「スクエア25 27th」、「第4回3コマ童話展」、「ねこと動物たち展2022」、「スクエア25 28th」


2023年 62歳

個展:ギャルリーソレイユにて「木村健太郎 作陶展ーうつわと陶板ー」

公募展:東京都美術館にて「第32回秋耕会小品展」

    国立新美術館にて「第48回秋耕展」

グループ展:「スクエア25 29th」、「ラテンアメリカ探訪アート展 Nosotros6 ラテンアメリカの壁」、「第5回3コマ童話展」、「ねこと動物たち展2023」、「陶板展2023」、「スクエア25 30th」


2024年 63歳

個展:ギャラリー西荻43にて「けんたろう窯 春の展示会」

公募展:東京都美術館にて「第33回秋耕会小品展」



     

      


ラテンアメリカ探訪アート展 Nosotros5によせて

(2022年4月)


 南米アンデスとの直接のつながりは、その多くが音楽での活動を通じてでしたが、ペルーやボリビアの田舎の村々を旅して、多くの人たちと出会い、感じたことは、その後の私自身のモノの見方、考え方にかなりの影響を及ぼしました。

 それまで便利な都会暮らししかしてこなかった不精な私が、不便な中に魅力を見出すようになったのです。

 山梨県の山の中の一軒家(標高550m)を借りました。買い物に街に出るには車で30分もかかって不便。だけど家の周りは自然でいっぱい。

 水道は近くの小さな沢から引いていて、水源部分は枯葉が詰まったりするから定期的な掃除が大変。だけど一年を通して冷たくて美味しい自然の水が飲める。

 山からごっそり枯葉を集めてきて腐葉土にするのは大仕事。だけど、新鮮な無農薬野菜を味わえる。

 山の中での暮らしを手にして、当初は思いついたことは何でもやってみました。周辺の工事現場から伐採した大量の原木をもらってきてストーブ用の薪割り、レンガを築いて薪窯を作り仲間を呼んでピザパーティー、すぐ横を流れる川でイワナやヤマメの渓流釣り、自家製の味噌、どぶろく、チーズ作り・・・等々。

 そんな中で思いついたのが陶芸でした。普通は教室とかに通って粘土に触れることから始めるらしいですが、私の場合は違っていて、まず陶芸窯を作るために、レンガやセメントを運ぶトラックを借りにレンタカー屋に走りました。大抵のことはインターネットで検索すれば出てくるので、調べまくってから行動に移しましたが、失敗してはちょこっと前進の繰り返しでした。ネットでわからないことは、陶芸家の友人たちの展覧会に押しかけ、質問攻めにして勉強しました。

 器は手びねりで制作しています。始めは自分で使うための食器をつくりながら、いろいろな手法を試してみました。その中で、鉄分の多い赤い粘土の上に、化粧土、釉薬を掛けて出来る3層のハーモニーに魅了されてしまい、それ以降はいずれの作品も基本的にはすべてこの手法を用いています。

 成形した粘土に化粧土を塗って800℃で素焼きし、ガラス質の釉薬を掛けて1,250℃で本焼きするのですが、化粧土を塗る際には細かい凹凸をつけ、濃い部分と薄い部分をつくります。焼きあがった作品は、その薄い部分から釉薬越しに素地の赤い粘土が見え隠れし、表情に深みをあたえてくれます。

 着色には顔料は使わず、酸化銅、酸化コバルトなどの金属化合物と釉薬の焼成による美しい透明感のある発色にこだわっています。

 陶板は、フィンランドのセラミックアーティスト、ルート・ブリュックの作品に感動して作り始めました。当初は彼女の真似をして、石膏で絵柄の型を作って、それに板状の粘土を押し付けることで成形していましたが、今は平らに成形した板に、筒から液体状の粘土を絞り出して(イッチンという技法)、作品ごとに描いています。

 南米アンデスから導かれて始めた陶芸、気持ちの向くまま制作を続けてきました。今後、どちらの方向に自分の興味が動き、どのような作品が生まれてくるのか、制作する私自身も楽しみにしています。

           木村健太郎








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