パレスチナからのメッセージ


子供たちの証言

Adilaから


パレスチナ自治区・ラマラのカリル・サカキニ・カルチャーセンターというのは、私がパレスチナでグループ展をしたときの、2番目の会場で、オスマントルコの大富豪か何かの屋敷跡を利用したきれいなギャラリーだった。
    
館長のアディーラは二児の母でもあり、ヨーロッパに留学の経験もある、美しくて頭の回転の速い人で、私が画廊のコンピュータを借りて、友人にスペイン語でメールを書いていたら、たまたま通りかかった彼女が「あら、あなたスペイン語が話せるの?」ときいてきた。それから私と彼女はスペイン語で会話することになった。
   
どうも彼女は、私があまりしゃべらないのは、英語がわからないせいだ!スペイン語ならもっと話すはずだ!と思ったらしく、私としては、英語にしろスペイン語にしろ、あんまり難しいことは話せないし、とくに話したいこともないし、諸先輩の面倒な話題にはどうせついていけないのだからと、おとなしく目立たないようにしていたのだが。
    
まあ、それでも、アラブ音楽にウンザリしていた耳には久しぶりにラテンの匂いを感じて、うれしかった。

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